ハナチルサト

橘の香をなつかしみほととぎす花散る里をたづねてぞとふ

“愛”とは何かを考えたくなるジャニーズWEST『黎明』

いい曲だなあと思う。

美しい旋律で情緒豊かな歌詞で。

作詞をされた方は相当ロマンティストだと思う。

そして歌詞をなぞらえたようなダンスが魅力的。
優しいのに強い。強いのにうるさくない。
ジャニーズWESTってスタンドマイクの前で立って歌うだけで映える人たちだけれど、なんてダンスが似合うグループなんだろう。
CDTVでこの楽曲がフルサイズで披露されたとき、ああ明日早いのにな、もう寝なきゃいけないのに…そんなことをぼんやりと考えながら何度も録画を見返してしまいました。
途中イヤモニが外れてしまってそれを振り付けに紛れ込ませ、すっとケーブルを手繰り寄せながら踊る中間くんの所作が美しくて感嘆したのと、その一部始終を見てニヤニヤしている重岡くんが大変可愛らしかった。本人たちはトラブルでそれどころではなかったでしょうが、ああいったふとしたと瞬間にアイドルの素が出るのでそういうの大好物な私得でした(合掌)。永久保存決定。
後日、中間くんご本人がラジオでこのハプニングを悔しい、とお話しされていたようですが振り付けの一部のようで素晴らしかったですよ、と、どなたか中間さんにお会いする機会があればお伝えくださいませ。よろしくどうぞ。


2022年1月19日に発売されたジャニーズWEST『黎明/進むしかねぇ』

私が手にしたのはこちらの初回Aです。

 

ドラマ『鹿楓堂よついろ日和』の主題歌ですね。


常にお腹を空かせているので美味しい食べ物が出てくる作品に目がない私はこのドラマがもちろん大好き!
全体を通して優しい物語なのですが登場人物達はどこか悲しい過去を背負っているような……それでも希望を感じさせてくれる世界観にこの楽曲は主題歌としてぴったりです。


それでは本題に。

イントロの前にレコードに針を置いた時のようなプツッという音がします。

この音はYouTubeでは聴こえないんですよね。

YouTubeではメンバーの足音→カーテンの布ずれの音→静寂→イントロになっています。


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映像での表現、CD音源での表現をそれぞれ変えている。面白い趣向だと思いました。

 

イントロはピアノの独奏から。歌いだしは小瀧さん、濱田さんと続いて、少しずつ楽器の音が増えていく。全体的にノスタルジーを感じさせるような音作りをされていると感じました。

インストでコーラスも聴いてみましたが、ゴスペルのような荘厳な雰囲気なんですよね。クライマックスでは弦楽器が加わってそれがまた音に厚みをもたせて、聴き手を高揚させる。曲に惹きつけられる。最高。好き。

 

歌詞には“愛”という単語が7回出てきます。

でも一度も「僕」は「君」に「愛している」とは言わない。

君が今好きなものが もっと好きになって

僕の大事なものを もっと知ってほしくて

 

というほど「僕」は「君」のことを想っているのに、です。

そう、この歌は愛を告げる歌ではないんですね。

ひとりぼっちだと思ってた(略)

みんなそうだと思ってた 君に出逢うまで

 

そんな“僕”が愛に触れていたい、愛に頼りたい、“君“にとっての愛とは違っても……と歌う。自分の中に初めて芽生えた愛という感情に向き合う歌なのです。(と、私は思った)どこか不器用さも感じる愛の歌。

初めて“愛”を知って戸惑いながら向き合おうとする芽生えたばかりの愛の物語なのです。

かつて誰かを愛した人
いま愛する誰かがいる人
いつか誰かを愛したい人
そんな人に聴いてほしいなと思いました。

歌詞を読むまでは『黎明』という単語とジャニーズWESTさんの最近発表された楽曲の傾向から勝手に解釈を加えて人生を説くもの、哲学的なものなのかと思っていましたが蓋を開けてびっくり。めっちゃラブソングー!!!!!しかもめっちゃいい曲ー!!!

あとね、ダンスも観てください!!


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振付けはs**t kingzのshojiさんです。

歌詞と連動した振付けと余白、フォーメーションがとても面白い。

振りの数よりフォーメーション目まぐるしくないですか!?どうですか有識者の皆さま。

上下左右に立ったり座ったりめちゃくちゃ忙しそうだけれど歌う人にしっかり注目できる。モーセ的な割れ方したと思ったら一直線に横並びになってたり円形だったり放射線状になってたり。見ててめちゃめちゃ楽しい。

私が特に好きなのは神がかった宙を浮いているが如く神山さんのソロダンスの少し手前。

1分30秒あたりで桐山さんと中間さんの歌い終わり足元から藤井さん小瀧さん重岡さんが滑り込んでくるところです。

なんか好き。無性に好き。

ドリアイだとかハピライで拝見して激しく踊っているグループという印象が強かったので久しぶりのダンス曲というのが意外でした。

スタンドマイク一直線並びで熱を感じさせる楽曲が彼らの代名詞となりつつあるかもしれないけれどダンスも素敵だからまた是非観てみたいです!

初回Aは通常のMVとダンスバージョンのMVが収録されています。おすすめ!

同時収録の『進むしかねぇ』はこれぞジャニーズWESTって感じだし


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『Cherry on top』は洋楽特有のおしゃれさを感じさせるメロディーと歌詞がセクシー。うん、とにかく聴いてください。かっこいいですよ。

さらにメイキングも収録されていますよ。ジャニーズWESTの皆さまがわちゃわちゃして平和です。黎明っていう漢字が難しいって騒いでいる皆さんをみてわたくし、危機感を抱きまして練習を積み、おかげさまで〝黎明〟書けるようになりました。ちょっぴり賢くなりました。ありがとうございました。

 

最後に。

このブログを、CDを贈ってくれた心優しき大切な友人に捧ぐ。