ハナチルサト

橘の香をなつかしみほととぎす花散る里をたづねてぞとふ

「いったれ!」から「ひとりにしないよ」

Jr.の頃から関西のローカル番組で「ほんまにジャニーズか!?」なんていじられながら愛され育まれてきた彼ら。
ジャニーズにあまり興味がない層でも馴染みの場所を一般人に紛れて楽しげにロケをする、またあどけなさの残る20歳そこそこの青年たちに親しみを覚える人は少なくなかったでしょう。
浪花いろは節のデビューもなんだか彼ららしいなと思ったし、「関ジミ」達が全国ネットで活躍すると「あの子ら出世したな!」とも思ったし。ご縁あって彼らを推すようになった今思い返しても、あの頃の彼らはどこか身近で親しみやすい関西のカッコいいお兄ちゃんという印象は変わりません。

「いったれ!売れろ!」そう応援されていた彼らが
「ひとりにはしないよ」と歌う。
「ひとりじゃなく一緒に強くなろう」と背中を押す存在になったんだなとしみじみ思い出しながら初めて『コタローは1人暮らし』のエンディングで聴いた時は胸の高鳴りが抑えきれませんでした。
閉塞感漂う今の時代、孤独感や焦燥感に駆られながら歯を食いしばって生きている人たちに「ひとりにしないよ」は温かく包み込みながら、そっと背中を押してくれる曲。
辛い時はそっと包み込んでくれるけど、それで終わりではなくて肩を組んで一緒に歩いてくれる、まさに関ジャニ∞そのもののような楽曲で、私はこの曲が大好きです。

そして迎えた6月23日。


フルで聴いてみて、改めて実感したのは『ひとりにしないよ』は〝アイドル〟関ジャニ∞が歌ってこそ響く曲だということ。
作詞・作曲・編曲の丸谷マナブさん天才やろ!って感じです。言いたいことがたくさんあるのにぴったりの言葉が見つからない。ああ、語彙力向上して。


短い鍵盤のイントロに丸ちゃんの歌が重なって。
耳をすますと小さな鐘のようなキラキラした音が入っているんですね。
それが爽やかな朝の始まりにも、憂鬱で重たい朝にも、疲れ切った夜にも、充実した1日を終えた夜に聴いても、どの場面にもぴったりはまる優しい音。
印象的な音は入っているんだけど、編曲はいたってシンプルだなと感じました(素人の意見)
引き算の美学って感じ(素人の意見2)
私は低音や裏拍が好きで、とにかくベースやドラムがどんな入り方かをするか気になるんですが、この曲に至っては「歌」に重点を置いているなと感じました。(素人の意見3)
アレンジが歌を引き上げることもあれば、歌に絶大なる信頼を置いて、アレンジかシンプルになることもあると思うんです(素人の意見4)
個人的には、丸谷さんの5人の歌への信頼度が感じられて泣けました(完全なる私情)
彼らには言葉をストレートに、いやそれ以上に人に訴えかける力があるから分かります、丸谷さん…(完全なる私情再び)

 


1人ひとりのソロパートが盛り込まれ、5人でのユニゾンも聴ける。ハモリも聴ける。なんて贅沢な曲なんでしょう!
村上くんパート「笑って怒って泣いて…」めちゃくちゃ好き。主メロ村上くん上ハモ大倉くん、安田くん。村上くんの声が生かされて響きがおしゃれ。
からの…安田くんパート。「ぼくの方だと気づいたんだ」今までの安田くんなら「ぼくの方だ〝と〟」のところを声を張り上げてffでパーン!と音を狙い撃ちで当てていたんじゃないかな。2番の「あふれ〝そう〟なら…」も然り。
優しく、でも強調して歌う技を身につけたのね、安田くん。嗚呼、好き…!

丸ちゃんの感情込めた歌い方大好きなんですよね。「僕があるここにいるから」のところなんて縋り付いてオイオイ泣きたいくらい包容力を感じた。関係ないけどいつか丸ちゃんにはギットギットの女の情念詰め込んだ歌を歌って欲しい…丸子に扮して下さったら泣いて喜びます(私が)

大倉くんはどんどん声がまろやかになってきているなと。喉を痛めない歌い方、アーティストにとって生命線ですものね。もともと出る音域の広い方でしたけど、今回は以前にも増して高音を無理なく出せるようになっていると感じました。彼のパートで好きなところは「雨の日も風の日も」の「も」のリズムの取り方と「知らない君だから」の「ら」の発声。大倉くんの進化を目の当たりにして今後は期待しかありません!

そして横山くん。歌うことに対してコンプレックスをお持ちの彼ですが、横山くんは本当に声がいい。甘くて優しくて。そんな彼が「無理してないかといつも見てるよ」って歌うのがたまらない。見てくれているんだぁ横山くんありがとね(滝のように流れる涙)ってなりませんか?関ジャニ∞の歌は横山くんにかかっているとこある。それはあなたの声がとっても素敵だから。あなた自身が「自分の歌声は最強なんだ」と胸を張って言ってくれる日が来ることを心待ちにしていますね。歌番組のリアタイで「横山くん良かったよ!」「横山くんの声最高」って叫んでいるオタクたちもきっと同じことを思っていると思います。

 

私はやっぱり関ジャニ∞の音楽が、歌が好きです。

グループの形が変わり、年齢を重ね、経験を積み、これからますます円熟味を増していくであろう彼らの歌声がファンだけではなく、多くの人に届くことを願っています。

いったれ!関ジャニ∞